水無月〜即ち水無灯里の月である〜

とか書いてるやつってか書いてきたやつ多分多いんだろうなと思いつつも書く。

 アレですよこの間タイトルだけ書いた「ARIA始まったな」。実はARIA(AQUA)と云う作品は火星をテラフォーミングする為の人的資源調達を目論んだ、政府のプロジェクトに於けるプロパガンダの一貫、と云うか端緒だったのだろうと。
 実際に新しい惑星を開発し入植可能とするには、多くの犠牲、即ちおびただしい数の死体の山が必要である。ARIAの作品内、アニメ版に於て、でも特に強調され美化されていたではないか。而も初めに出てきた犠牲者の苗字は本田である。敢えて日系人であると。このアニメ世代、もう第二世代が生まれているか、の家庭で育った子供が親に名作として薦められこの作品を観て、それが何代続くかは解らないが、火星開発が可能となった時、志願者が「ネオ・ヴェネツィアを我が手で!」のスローガンをかかげ大挙して公共火星開発局に押しかけるであろう。その頃にはある程度細かい作業もできるシミュラクラが実用化されている筈ではあるが、コストの面で云えば人間程安いモンは無い。
 海外で好評を博しためぞん一刻、原作者高橋留美子は日本の四季とその風物や行事がどう捉えられるか、などと書いていたが、正にARIAはその手法を上手く使い、外国人にも興味を示してもらう作品とし、テラフォーミングプロジェクトが受け入れられ易い様にとグローバルな視野で捉えている訳であり、即ちこれは国内に留まる計画では無く、初めから国際的機関が働いていたと考えるのが妥当であろう。恐るべし天野こずえ。而も先進国の中でも常に経済的不安を抱えるイタリアを舞台にしたところでこれは予測から確信に変わる。

 とかどーでもいいんだが。ブレードランナーでは、原作に色んなモンくっつけちゃって何の話だよって作品だが、空気として利用される氷。まぁSF好きな人は漸く来たかって感じだろうな。火星年代記みたいにいきなり殺されるとかヤだけども。